調味料

塩には天然塩と精製塩があります。天然塩とはにがり成分を含んだ塩のことで、岩塩や海の塩があります。一般的にどこでも打っているのが、精製塩となります。調味料として使うほか肉や魚の身を引き締めたり青菜をゆでる際に使用します。

みそ

みそは、米糀、麦糀、大豆糀など使われている糀の種類によって大きく3種類い分かれています。現在市販されている大部分は、米糀を使った米みそです。
さらに甘みそ、辛みそ、白、淡泊、赤など味も色も様々です。塩分濃度も甘みそは、6.1%、辛みその淡色は12.4%、辛みその赤色は13%とそれぞれ異なり当然、それぞれのみそを使ったみそ汁の塩分濃度も異なります。

みその種類 みその量 塩分量
甘味噌 大さじ一杯 1.1g
辛みそ(淡泊) 大さじ2/1杯 1.1g
辛みそ(赤色) 大さじ2/1杯 1.2g

しょうゆ

しょうゆにも種類があり、一般的な薄口しょうゆと濃い口しょうゆを紹介します。まず料理一般に幅広く使われているのが、濃い口しょうゆです。食塩濃度は15%です。逆に色が薄くさっとしたものを薄口しょうゆ。吸い物や淡白な味付けをした料理に向いています。
薄口=塩分が少ないと思っている人も多いのですが、これは間違いで食塩濃度は濃い口醤油よりも高く、役16.3%です。食塩濃度が9%以下の減塩醤油もあります。

酢は醸造酢と合成酢の2種類に分けられます。醸造酢とは穀物や果実アルコールを原料として酢酸発酵させたもので、代表的なものに米酢や穀物酢、リンゴ酢、ブドウ酢などがあり、味、風味とともに合成酢と比べてまろやかです。
酢は料理のしたごしらえに大活躍するほか、塩分のかわりにもなる調味料で減塩したい人は是非活用したい調味料です。
お酢の強力な降圧効果

減塩食づくりの強い味方


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減塩食を作るにあたって、食事は毎日のことですから実際に調理をする人は大変です。この「タニタ 電子塩分計 しおみくん」を活用してできるだけ減塩に調理します。よくかきまぜて温度を均一にしたみそ汁やスープの中にスプーンを入れるだけで塩分濃度を測ることができます。

過剰な塩分摂取を防ぐ8つのポイントと料理で塩分を減らす大事な6項目

それをかける前にまずは味見を

料理を食べる前にすぐに醤油やソースをかけてしまう習慣の人がいますが、まずは味見をしてから。これは減塩に大切なポイントです。
しょうゆ、ソースは、料理の味を引き立てるすばらしい調味料ではりますが、塩分をたくさん含んでいることも忘れてはなりません。
減塩を行うにあたっては、長くついていしまった習慣をかえていくことも重要なポイントです。
しょうゆやソースをかけるのは、まずは、味見をしてからです。

刺身や寿司のしょうゆは控えめに

寿司や刺身を食べる際には、普段より多くの醤油をつけてしまっていることに気づいているでしょうか?おいしいそのものの素材の味を楽しむには、醤油を控えめにします。刺身や寿司は、わさびを気持ち多めにつけることで醤油を減らすことができます。
天ぷらなどは、塩をかけて食べるとおいしいのですが、塩よりは天つゆが減塩になります。

みそ汁はお椀を小さめにする

日本人であればみそ汁の存在は大きく、味噌の風味を楽しみたいもの。みそ汁は1杯飲むと、1.5g程度の塩分摂取になりますが、お椀を小さいお椀に変えることでかなり減塩になります。

麺類の汁は必ず残す

麺類は手軽に食べられるせいか、日常的に食べる機会が多いものです。汁を全部飲み干してしまうと1杯で5gにもなります。インスタント麺やカップ麺も同様です。スープを飲み干してしまえば塩分をすべてからだの中に取り込んでしまうことになります。具は全部食べて、汁は残すようにします。

ご飯のみの主食は塩分過多になる

ご飯には佃煮や塩鮭、漬け物などがよく合いますが、減塩をしている人にはやはり大敵です。箸休め程度に少しだけ食べるようにし、小皿に少しだけ盛りつけるようにします。

見た目以上に塩分が多いソーセージやハムといった加工食品

朝食にベーコンやハムを食べる習慣がついている人は意外にも多いのですが、ハムやソーセージなどの肉の加工食品は想像以上に塩分が多いのです。1日おきに食べるなどの工夫をします。

料理方法で差がでる

同じ食材でも、調理の仕方で使う塩分の量をカットすることができます。卵であれば、茶碗蒸しよりもオムレツのほうが減塩です。肉料理であれば、すきやきよりもとんかつやシチューの方が減塩です。

旬の素材、新鮮な食材を使う

食材には、食べるに最も適した時期、おいしい時期があります。こうした旬の食材を食べることにより、そのものの風味や香りを楽しむことで、結果減塩になります。
旬の野菜などは、調味料を使わなくてもおいしく食べることもできます。

料理で減塩をするポイント

料理で減塩を成功させる大事な6つの大事なポイントです。この6つを上手に活用できれば減塩は成功しやすいです。

食材を豊富に使うことは減塩によい

食塩摂取量の目安は1日10g以内

高血圧の大敵である塩分ですが、塩分の摂取が過剰になると、体内のナトリウム濃度が増し、それを薄めようとして水分が血液中に引き込まれます。このため、循環血液量もアップし、血圧が上昇します。

では、塩分を全く摂らなければ、健康になれるのでしょうか?これは間違いです。食塩はナトリウムと塩素からできていますが、ナトリウムは体内の水分調節や血液濃度をコントロールするのをはじめ筋肉の収縮、神経の刺激伝達にかかわり、さらに塩素は胃液の塩酸をつくるなど生命維持には欠かせません。
1日に3~5gは必須です。

日本人はもともと主食が米であることから、塩分を多めにとってしまう生活習慣が身に付いてしまっています。また、しょうゆや、味噌といった調味料も欠かせません。3~5gでは味の満足感が得られないために10g以内と定めています。

偏食は、体が塩漬けに

日本人の平均食塩摂取量は13g前後です。健康的な適正量をオーバーしてしまっています。どんぶりものを食べたり、塩分の濃いおつまみを食べたり、外食が多いとどうしても塩分摂取は増えてしまいます。
10gはラクラク越えてしまうのです。
さらにスナック菓子やカップ麺などは塩分が多いため食事以外でも塩分を摂取しすぎる傾向にあるのです。また、そのことを自覚しないことが本来の問題なのです。

充実した食事は、4つの食品群からとる

これだけ食べ物があふれている中から何をどのくらい、どう組み合わせればいいのかは、難しい問題です。まず4つの食品群についてみていきましょう。

  • 第1群…卵、牛乳、乳製品
  • 第2群…肉、魚、貝類、豆、豆製品
  • 第3群…緑黄色野菜、淡色野菜、芋類
  • 第4群…穀物、調味料(砂糖、油)

第1群は完全栄養食品といわれる、卵、カルシウム豊富な牛乳・乳製品グループ。第2群は、主菜となる食品グループでたんぱく質の供給源です。肉や魚の動物性たんぱく質と、豆腐や納豆などの植物性たんぱく質をバランスよくとります。
第3群はビタミンやミネラル食物繊維などの供給源となり、第4群はご飯、パン、麺類などの主食となるエネルギー源になります。
特定のグループに偏らずに各グループからバランスよく摂取します。

果物や野菜のカリウムで血圧上昇にブレーキ

充実した食生活への改善は自然と減塩に導きます。同時に意識的にたっぷりとりたいのがカリウム。野菜や果物に含まれます。摂りすぎた塩分を体外に排出してくれる大切な栄養素です。
水に溶けやすく調理の加熱によって損失しやすいので生食が基本です。
ただし、減塩をしなければならない病気をかかえている際にカリウムを制限しなくてはいけない病気もありますので医師と相談の上実行するようにしましょう。

1日に食べたい食品の目安(成人のエネルギー16000キロカロリー)

 
食品
主な食品
目標摂取量
特徴
第1群
鶏卵・うずら卵 鶏卵1個または、うずら卵5個 必須アミノ酸のバランスが整った食品。
牛乳・乳製品 牛乳・チーズ・ヨーグルト 牛乳コップ1杯(140g)
と無糖ヨーグルト135g
カルシウムやビタミンA、B2が多く含まれている。
第2群
肉類 鶏ささみ・鶏レバー・豚ひれ肉・牛もも肉・挽肉・ロースハム 60g 良質のたんぱく質源となるが脂身は油脂のかたまりとなるので控える。
魚介類 あさり・いか・えび・たら・かれい・まぐろ赤身・あじ・鮭 70g ビタミンA、B1、B2、鉄、カルシウムも多い。
豆・豆製品 豆腐・湯葉・枝豆・かんもどき・厚揚げ・納豆・きなこ 豆腐3/1丁(100g)または納豆1パック 植物性たんぱく質の宝庫。
第3群
淡色野菜 きゅうり・白菜・レタス・大根・きゃべつ・ねぎ・玉ねぎ・ごぼう   ビタミンや、ミネラル、食物繊維が多く含まれる。余分な塩分を体外に排泄してくれるカリウムなども豊富。生でも煮ても良いが、量を食べる場合には、煮物やシチュー、お浸し。
緑黄色野菜 小松菜・ほうれん草・にんじん・ブロッコリー・かぼちゃ 100g
海藻・キノコ類 わかめ・ひじき・のり・しいたけ・しめじ・かぼちゃ 1品~2品
芋類 里芋・長いも・じゃがいも・さつまいも じゃがいも中1個(100g)または里芋小3個(135g)
果物 いちご・桃・グレープフルーツ・みかん・りんご・ぶどう・キウイ みかん小3個(200g)またはリンゴ小1個(160g)
第4群
穀類 ご飯・うどん・そば・パン・スパゲッティー・コーンフレーク ご飯小茶碗3杯(330g)と6枚切りパン1枚(60g) 日常生活に必要なエネルギー
砂糖 砂糖・みりん・水飴・ジャム・はちみつ・メープルシロップ 小さじ7杯 栄養素は糖質のみ。調味料として活用。
油脂 植物油・バター・マーガリン・マヨネーズ・生クリーム 小さじ4杯 ビタミンA、D,Eの吸収を助ける。