酢 血圧 を下げる天然の降圧剤です。酢が体にいいことは、もう周知のとおりです。さらに、酢には血圧上昇を抑制する働きがあります。最近では、酢の研究がすすめられ「なぜ?血圧上昇を抑制するのか」がわかってきました。ネズミによる実験結果で酢による間接的、直接的に作用する血圧上昇抑制効果を解説したいと思います。
高血圧の症状を改善、軽減 | お酢の健康メモ
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まず血圧はなぜ上昇するのか?という基本からです。血圧は、血管の中にアンジオテンシンⅡというペプチドがあると上昇します。ペプチドというのは、2個以上のアミノ酸が結合してできた化合物です。
では、アンジオテンシンⅡがどうやって生成されるのかというと、アンジオテンシンⅠというペプチドがある酵素の働きによって変化しつくられまる。このときに働く酵素はアンジオテンシン変換酵素と呼ばれるもので、これは血管の内側の壁をつくっている内皮細胞というところで作られます。
ところが、高血圧の特効薬にカプトプリという薬があるが、この薬はアンジオテンシン変換酵素が活発に働くのを阻害することで、血圧の上昇を抑制します。酢の中にはこのカプトプリルと似た働きをするペプチドが存在します。
酢がアンジオテンシン変換酵素の働きを抑制していることを明らかにするために、次のような実験があります。
ネズミの肺から取り出して凍結乾燥させたアンジオテンシン変換酵素に黒酢を加えてこの酵素の働きがどのように変化するのかを調べてみました。結果は、黒酢の濃度が1mlあたる62.5マイクログラム(1マイクログラムは100万分の1g)までは、血圧を上げる働きを封じることはできなかったが、500マイクログラムでは、なんと38%まで封じられました。
この実験の結果から酢と血圧の関係を確かめるために、酢を飲ませたネズミと飲ませないネズミの血圧の変化を調べる実験を行われました。
- 普通の水を自由に飲ませるグループ
- 飲料水にネズミの体重1kgあたり1gの黒酢のエキスを入れて自由に飲ませるタイプ
- 飲料水にネズミの体重1kgあたり0.25gの黒酢のエキスを入れて自由に飲ませるタイプ
の3つのグループに分けました。
ネズミの血圧を測定してみた。2日目と6日目に測定しました。
1のネズミは開始日を100とすると2日目…104、6日目…101
2のネズミは開始日を100とすると2日目…91、6日目…91
3のネズミは開始日を100とすると2日目…91、6日目…86
という結果がでた。
酢の濃度が低い3のほうがより血圧が下がったのは、不思議ですが、実験に使ったネズミの数がやや少なかったことも原因してばらつきがでてしまったようにも思われました。いずれにしても酢入りの水を飲んだネズミの血圧が下がったことは紛れもない事実です。
この実験からわかるように酢には、直接血圧の上昇を抑える作用があるということです。間接的に血圧を安定させる働きもあわせもっているのです。
脂肪の合成を抑制して、高血圧の大敵である肥満を防ぐ作用があり、利尿作用も確認されている。尿がでれば、塩分(ナトリウム)が排泄されやすくなるため血圧を下げる作用が期待できます。
酢は血圧ばかりでなく体の不調を改善する作用に富んでいるのでスーパーなどでも酢のコーナーは品揃えが豊富です。しかし、なかなか質のいい酢は見つかりません。
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