血圧 AGE

血圧 AGE との関係性 ですが、血圧が高いほど AGE が蓄積されて糖尿病合併症が早期化・悪化しやすいというリスクがあります。糖とたんばく質が結合して作られる AGE の恐ろしさに関する情報です。AGE は最近よく耳にするようになった、命との関連性も深いリスクです。

血圧AGE  の働きを増強 血圧が高いほど AGE が蓄積されて糖尿病合併症が早期化・悪化しやすい

糖とたんばく質が結合して作られる AGE (終末糖化産物) は、高血糖の状態が持続すると体内に増えるほか、食品からも入ってきます。それ以外に、血圧が高くなると AGE が多く作られて蓄積されることが、最新の研究で明らかになりました。
AGEは、体を構成しているたんばく質 (コラーゲンやアミノ酸など) を糖化、いわゆる砂糖漬けのような状態にした結果作られ、体の組織を傷つけたり、機能を著しく低下させたりします。高血圧体質の方は、血糖値が正常な場合でもAGEが作られやすく、糖化が進みやすくなります。

高血糖に高血圧を併発している人では、血糖値が同程度で高血圧ではない方より体の糖化が速く進みます。AGEと高血圧の関連性を解くカギとなるのが、レニン・アンジオテンシン系という体のくみと酸化作用です。
私たちの祖先が海から上陸したとき、体にナトリウム(食塩の主成分)をためておくしくみが生まれました。体内の水分やナトリウムが減少すると、まず、腎臓からレニンという物質が分泌されます。レニンは肝臓で別の物質と結びついてアンジオテンシンⅠという物質に変化し、さらに血液中で酵素の働きを受けてアンジオテンシンⅡに姿を変えます。アンジオテンシンⅡは、私たちが生きるうえで必要なナトリウムを体に取り込む働きをしますが、一方では血管を強く収縮させて血圧を上昇させる働きも持っています。

高血圧はさまざまな原因で起こりますが、発症にアンジオテンシンⅡが深く関係することは間違いありません。そればかりか、アンジオテンシンⅡは血管の内皮細胞に存在するAGEの受容体(物質から刺激を受け取り、細胞などに情報を伝える器官)の遺伝子を活性化して、AGEの働きを増強させることを突き止めました。

AGEが増えると血圧が高くなることも、動物実験で確かめられています。ラット(実験用のネズミ)に AGE を与えると、血圧が上昇することが判明したのです。

一方、酸化作用の主役は、活性酸素です。活性酸素は呼吸で吸い込んだ空気にも含まれていますが、紫外線やストレス、喫煙、汚染された空気などによって体内に増加。増えすぎると組織や細胞を酸化させ、老化を進行させます。鉄板が酸化されると赤くさびてくずれてくるのと同じように、血管・皮膚・骨など、全身が衰えてしまうのです。

高血圧で動脈硬化が進むと活性酸素が増え AGE が多く作られて動脈硬化をさらに促進

体内で起こる酸化作用とAGEが行う糖化作用は、いわば「老化」という名の車の、両輪のようなものといえるでしょう。酸化が起これば糖化が進んで、糖化が怒れば酸化が進むのです。
酸化によってたんばく質は変質し、ブドウ糖と結びつきやすい物質(糖化中間産物)になります。また、AGE が受容体とくつつくときに、活性酸素が作られます。つまり酸化を促進するのです。高血圧で動脈硬化が進むと、血管内壁で活性酸素が多く発生します。すると血管の酸化が進むだけでなく、糖化も進むということです。

一般的に、血糖コントロールが不十分で高血糖の状態が5~10年も続いたときに糖尿病合併症が現れます。高血糖に高血圧が加われば、糖尿病発症後それほど年月が経たないうちに糖尿病合併症が現れたり、合併症が悪化しやすくなったりすることが考えられます。

血圧 AGE との関係性 まとめ

血圧とAGE(Advanced Glycation End products)の関係性についてはとても関連性が深く、AGEの蓄積が血管の硬化や炎症を引き起こし、それが高血圧のリスクを増大させることがわかります。また、血糖値のコントロールや抗酸化物質の摂取など、AGEの蓄積を抑制する方法を日頃から実践することがとても重要です。

AGEが蓄積すると、血管が硬くなり、血圧が上昇することが分かっています。AGEは血管内皮細胞を傷つけ、炎症を引き起こし、血管の弾力性を低下させます。その結果、血圧が上昇し、高血圧のリスクが高まります。
高血糖や糖尿病などの慢性疾患は、AGEの蓄積を促進することが知られています。これらの疾患は、高血圧の発症リスクを高めるだけでなく、AGEによる血管障害を悪化させる可能性もあります。
一方、AGEの蓄積を抑制することで、血圧を下げる効果があることが示唆されています。例えば、抗酸化物質やAGE除去剤を摂取することで、AGEの蓄積を抑制し、血圧を下げる効果が期待できます。

AGEと血圧の関係は、まだ完全には解明されていません。しかし、AGEが血圧上昇の一因であることは明らかであり、AGEの蓄積を抑制することは、高血圧の予防や治療に有効な手段となる可能性があります。

これらの手段を組み合わせて生活習慣を改善することは、高血圧の予防や管理に役立ちます。

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