芋類は高血圧を撃退する栄養素が豊富

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南米のエクアドルのプリカバンバは世界的にも非常に有名な長寿地域。この地域の食生活をクローズアップしてみる。すると「ユッカ」といわれる里芋に似た繊維の多い芋とトウモロコシを主食にしている。
さらに中国の南部に貴陽という地域があり、ここは高血圧患者が少ないことで世界的に有名。海抜1000mほどの高地で産物はそれほど豊かではないが、ここでもトウモロコシ大豆を豊富に食べているという。

日本では、山梨県の棡原が長寿村として有名。やはり里芋や小粒のじゃがいもを食べる習慣がある。沖縄は現在、世界一寿命が長い地域だが、さつまいもを主食にしいる。

これらの長寿地域の特徴で共通しているのは、「芋」を常食している点になる。芋が長寿に役立っている点はいくつかあるが、やっぱりカリウムと食物繊維がキーワードになる。
カリウムと食物繊維は、塩の成分であるナトリウムの排泄を促し、高血圧の予防になるためである。

実際、その後の調査で芋をたくさん食べる習慣の地域では、高血圧の人がほとんどいないことがわかっている。

カリウムとナトリウムは、人間にとって体に大切なミネラルである。簡潔に説明すると、カリウムは細胞の中に多く、ナトリウムは細胞の外に多く含まれる。
細胞が正常に機能するためには、この両者が一定の濃度に保たれなければならない。ところが、塩を摂りすぎて、体内のナトリウムが増えると、細胞の中にもナトリウムが増えてくる。ナトリウムは水を引き込む性質をもつため、細胞は水ぶくれの状態になってしまう。それが血管の壁をつくっている細胞で起こると、血管の壁はふくれあがったしまい、血管の通り道が狭くなってしまう。その結果、血管に圧力がかかって血圧が上昇するというわけだ。

ところが、このときにカリウムを十分に摂取していれば、細胞内にあるポンプのようなものがカリウムをくみ入れることによって、かわりにナトリウムを追い出すように働き、追い出されたナトリウムは尿として排泄される。
細胞が水ぶくれになることなく血圧の上昇も起きない。

一方、食物繊維には、ナトリウムと吸着して便として出してしまう働きがある。つまり、食物繊維を十分にとっていれば、塩の体内への吸着が少なくてすむ。
このように、高血圧を予防するには、カリウムや食物繊維を十分にとることが大事。当然、ナトリウムを増やさないために塩の摂取量を控えることも同時に行う。やや濃い味付けが好みで習慣化してしまっている人は、カリウムと食物繊維の摂取がポイントになる。

日本人の塩分摂取量は年々増加傾向にあり、高血圧患者も多いことから食物繊維とカリウムの摂取が需要となる。