高血圧の種類 本態性高血圧 に関する情報です。高血圧にはどんな種類 があるのでしょうか?自分の高血圧の種類を知ることで対策も変わってくるのでしっかり理解すべきです。
日本人の高血圧の 85 ~ 90 %は、原因不明のはっきりしない 本態性高血圧 です。 もともと 高血圧 になりやすい体質や、塩分の摂り過ぎ、肥満、過度の飲酒、運動不足、ストレス、喫煙などが原因と考えられます。
本態性高血圧
高血圧の8~9割を締める
高血圧には、明らかな原因となる病気があるために起こるタイプがあり、これを 二次性高血圧といいます。 二次性高血圧 には、腎臓に異常があるために起こる 腎性高血圧 、腎臓の血管狭窄のために起こる 腎血管性高血圧 、ホルモン異常のために起こる 内分泌性高血圧 、太い動脈の異常のために起こる 大血管疾患 による 高血圧 などがあります。
これに対して、原因の見つからないタイプの 高血圧 を 本態性高血圧 といい、高血圧全体の8〜9割を占めています。ただ、現時点で原因が見つからないということであって、今後、原因がいくつか見つかる可能性があります。
いくつもの原因が複合的にからまって引き起こされる
本態性高血圧 は遺伝的素因のあるものに、日常生活でのストレスなどの環境因子が加わって起こります。
現在考、えられている説のうち、最も重要なものは、脳・中枢神経系の異常説です。脳・中枢神経系に何かの異常があるため、交感神経系が興奮しやすく、その結果、血管を収縮させたり、心拍数をふやして、血圧を上げるのではないかという考え方です。
本態性高血圧の人の尿や血液には、交感神経の興奮を呼び起こす カテコールアミン が多いことが、この説の根拠となっています。
一方、腎臓の機能が関係しているとの説もあります。塩分をたくさんとると血圧が上がることがありますが、なかでもほかの人にくらべて、とりわけナトリウムで血圧が高くなりやすい人がいます。
このような人は腎臓のナトリウム排泄機能に異常があるのだろうと考えられていlます。
また、血管の平滑筋の細胞膜に異常があり、細胞の中にナトリウムやカルシウムがふえたために血管を収縮させ、高血圧になるという説もあります。
このように、いろいろな説があるのですが、いまのところ、これという決定的なものはありません。おそらく、 本態性高血圧 はいくつかの原因がからまって起こっているのだろうと考えられています。
血圧と合併症の程度で重症度を判定する
本態性高血圧 の軽いものは、食生活や日常生活の注意だけで血圧をコントロールできる場合が多いのですが、程度が進むと、臓器や組織にいろいろな障害も出てきます。そのため、 高血圧 の重症度は血圧の高さだけでなく、臓器や組織の障害をあわせて判定します。
WHO の分類では三段階、東大3内科の分類では0が正常、1 〜2 は軽症、3は中等症、4 は重症というように五段階になっています。
また、東大3内科の場合、血圧の重症度も出ていますが、血圧の高さと臓器の障害の程度は必ずしも一致するとは限りません。高血圧の治療目的は、主要臓器の障害を少なくすることにあるので、いろいろな検査結果と、重症度を考えあわせたうえで、治療方針が決められるのです。
本態性高血圧
本態性高血圧(ほんたいせいこうけつあつ)は、高血圧の中でも特定の原因が明らかでないタイプの高血圧を指します。一般的に成人の高血圧の約90〜95%が本態性高血圧とされています。以下に本態性高血圧の特徴、原因、リスク要因、治療方法について説明します。
特徴
- 特定の原因が不明: 本態性高血圧は特定の疾患や条件に起因しないため、明確な原因が特定できません。
- 持続的な高血圧: 血圧が慢性的に高い状態が続きます。一般的に収縮期血圧が140 mmHg以上、または拡張期血圧が90 mmHg以上の状態です。
原因とリスク要因
本態性高血圧の原因は明確ではありませんが、いくつかのリスク要因が関与していると考えられています。
- 遺伝: 家族に高血圧の人がいる場合、その遺伝的要因が影響することがあります。
- 年齢: 年齢が上がると血管が硬くなりやすく、高血圧のリスクが増加します。
- 食生活: 塩分の過剰摂取や高カロリーな食事は高血圧のリスクを高めます。
- 運動不足: 運動不足は肥満や高血圧の原因となります。
- ストレス: 慢性的なストレスは血圧を上昇させる要因となります。
- 喫煙・アルコール: 喫煙や過度なアルコール摂取も高血圧を引き起こす要因となります。
治療方法
本態性高血圧の管理には、ライフスタイルの改善と薬物療法が中心となります。
ライフスタイルの改善
- 食事: 塩分を控えめにし、野菜や果物、全粒穀物を多く摂るバランスの取れた食事を心がけます。
- 運動: 定期的な有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、水泳など)を取り入れます。
- 体重管理: 適正体重を維持することが重要です。体重が増えると血圧も上がりやすくなります。
- ストレス管理: リラクゼーションや趣味の時間を設けて、ストレスを軽減します。
- 禁煙: 喫煙は血圧を上げる要因となるため、禁煙が推奨されます。
- アルコール: アルコールの摂取は適量を守り、過剰摂取を避けます。
薬物療法
医師の指導のもと、適切な降圧薬を使用することが一般的です。主な降圧薬の種類には以下のものがあります。
- 利尿薬: 体内の余分な塩分と水分を排出し、血圧を下げます。
- カルシウム拮抗薬: 血管を拡張して血圧を下げます。
- ACE阻害薬: 血管を収縮させるホルモンの作用を阻害し、血圧を下げます。
- アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB): 血管を収縮させるホルモンの作用を阻害し、血圧を下げます。
- ベータ遮断薬: 心拍数を減少させ、心臓の負担を軽減します。
本態性高血圧は長期的な管理が必要な病態です。定期的に血圧を測定し、医師と相談しながら適切な治療を継続することが重要です。